朋電舎ISD事業部スタッフブログ

医薬品・化粧品業界向けシステム構築の株式会社朋電舎 ISD事業部のスタッフブログです。

データインテグリティ(DI)@hasegawa

こんにちは。
課内で席替えをして新鮮さを帯びている長谷川です。
あっという間に一年が経ち、ISD事業部にも3名の新入社員が入ってきました。
少しでも生活に変化があると良いものですね。
僕も早く前田さんみたいなカッコいい先輩になりたいです。


さて、最近の個人的トピックを紹介します。
今回は「データインテグリティ(DI)」についてです。
ここにきて仕事の話をするとは思わなかったでしょう。
少しくらいは頭の良さそうなことを呟いておきます。

とはいっても私もまだ入社2年目で医薬品業界やシステムについての理解度は
十分ではないのでぜひ薄目で読んでください。


私がしている仕事においては「GMP」・「DI」というワードは
切り離せないくらいとても重要な概念です。
普段の生活のなかで頭が痛くなったら?おなかが痛くなったら?花粉症がひどい時は?
とりあえず薬を飲みますよね。(もしくは病院にいって薬をもらいますよね)
この「とりあえず」というのが重要です。
薬に対して危険性を考えずに「安心して」服用できる。
という意識が根付いていることがポイントです。
確実に安全に作られていて私たちのもとに届いている。
このプロセスを支えるのがGMP・DIという概念です。
GMPは医薬品製造における法律であり、DIがデータの完全性を示すものです。
「データの完全性」って意味わかんないですよね。
ここでいう「データの完全性」というのは要はすべてのプロセスにおいて
(誰が、いつ、どこで)といったすべての記録のデータが欠損・改ざんされることなく
一貫して"正しい"ことを保証するものなんです。
すべての正しい情報やデータが正しく管理されていれば、
そのプロセスが正しいものであることを疑う必要はありません。
そうやって医薬品が作られることで、私たちの生活に「安心」があるわけです。


でも、実際はそんなにうまくいきません。

 

例えば、品質試験で使っている天秤がアナログなので記録を紙に書いている場合は?
製造でシステムや電子設備を使っているがそれぞれ独立して動かしていたら?
完全性が担保されたデータの管理は非常に困難です。(というか不可能です)
基本的なDIの考え方は設備やシステムの間に人間が介在することを許しません。
医薬品業界はすべて性悪説であり
人間は悪いことをする生き物と考えられています。
記録の改ざんや作業ミスがあってはいけません。
DIは1つも間違いがないことが絶対条件だからです。
しかし、そこにシステムのメリットがあるのです。
システムを正しく作り、正しく運用していただくことで
その製造過程は型どおりのものとなり自由がなくなります。
毎回同じものが作られるはずです。
この業界の最終到達地点は、全システム化、完全無人化であると
私は考えますが、その道のりはとても複雑でまだまだ遠そうです。
ともあれ、このようなDIの意識を最近また強く持ち始めました。
システムベンダー業界の一員として
より一層お客様の要望を叶えられるよう
アンテナを高く持ちつつ、自社の仕事に誇りをもって2年目も励んできます。
以上!